「まずは一歩踏み出すこと」元美容師であり社内唯一のEC事業部社員が語る、異業種からの転職と挑戦
2020年1月にロックスタへジョインしたマサキさん。現在はロックスタで唯一のEC事業部社員として活躍していますが、実は過去に6年間美容師をしていたという異例のキャリアを持っています。本インタビューではマサキさんが全く異なる業界へ転向した背景や、EC事業部の課題と展望を聞きました。
美容師という夢を叶えて知った、やりがいと現実
ーー マサキさんは美容師の経歴があると聞きました。昔からの夢だったのでしょうか?
いえ、美容師を目指し始めたのは高校生のときです。工業系の高校に通っていましたが自分に合っていないと感じて。悩んだ結果、美容室を経営している親戚の影響もあり、美容の専門学校に進むことにしました。卒業後は赤坂の美容室に就職し、多くの技術を学びアシスタントからスタイリストにステップアップしました。美容師はクリエイティブでありながら、顧客との関係性が重要です。僕自身、顧客とのコミュニケーションを大切にしていたため、やりがいも感じていました。
ーー 高校生からの夢を叶えたにも関わらず、別業界に転向しようと思った理由について教えてください。
働いていくうちに、美容師としての将来に不安を感じるようになったんです。多くの美容室が数年で閉店してしまう状況を目の当たりにし、自分の将来をどう設計するか考えはじめました。改めて周りの同業者を見て、40代以降は自分の店舗を持たない限り、安定した収入を得るのは難しいと気付いたんです。美容師は、スキルや顧客との関係性だけでは将来的な安定が保証されない職業ともいえます。
自分自身がどこに向かっているのか、どうやって人生を切り開くのかを真剣に考え、転職を視野に入れ始めました。
どの業界を選んでも未経験者なので、最も興味のある分野を選んだ
ーー 美容師から全く異なる業界への転職を決断するのは勇気が必要だったと思います。
確かに大きな決断でした。キャリアを一度リセットして、新しい分野に飛び込むのは正直怖かったです。ただやっぱり美容師としての展望は描けなかったので、転職を考え始めてから決断をするのは早かったです。
ーー 転身先として広告代理店を選んだ理由を教えてください。
どの業界を選んでも未経験者なので、まずは自分が最も興味のあるものを考えることにしました。そこで着目したのがECモールやオンラインショッピングです。普段からオンラインショッピングを利用することが多かったので、その裏側を知りたいと思ったのがきっかけです。
ただ経験者を募集している企業が多かったため、近い業界の中で未経験者を募集しているところを探すことにしたんです。その結果、Yahoo!やAmazonに広告を出しているような広告代理店に入社しました。
ーー 広告代理店に転職してからはどのような経験をしましたか?
僕にとって、全ての業務がどれも大きな挑戦でした。パソコン操作でさえ不安な中、全く知らない業界の新しい知識やスキルを身に付けるため、多くの時間とエネルギーを費やしました。さらに成果主義の業界であったため、ノルマを達成する必要もありましたし。クライアントに対し広告費の使い方をアドバイスしたり、効果的なキャンペーンを提案したりするなど、さまざまな業務を経験しました。
商品開発に魅力を感じ、二度目の転職を決意
ーー 広告代理店に入社したのは大きな挑戦だったと思いますが、退職した理由は何だったのでしょうか?
クライアントのことを考えず、自分たちの利益を優先することが多くありました。そこに疑問を感じたことが大きな理由です。入社してから知ったのですが、広告代理店はクライアントが使った広告費の何%が利益となる歩合形式でした。なので、自分たちの利益のためにクライアントに無理を強いて、無駄な広告費でも使ってもらえるように押し進める状況がありました。そこに全くやりがいを感じられなかったんです。
自分なりに無理な提案を避けるよう心掛けていましたが、それでも難しい選択を迫られることがありました。そういうところが自分に合っていないと感じ、二度目の転職を考えるようになりました。
ーー 二度目の転職先はどのような会社選びをしましたか?
広告代理店での仕事を通じて、自社で商品開発をしている企業に興味を持つようになりました。ノルマありきで商品を売る側ではなく、商品自体を開発する側に回りたいと思ったんです。自分自身が商品開発のプロセスに関わり、全ての工程を見守ることができるということにも魅力を感じました。
ーー 数ある会社からロックスタを選んだ理由を教えてください。
タイミングが良かったと思います。当時いくつかの企業の面談を受けていましたが、ロックスタは新規事業としてEC事業部を立ち上げたばかりでした。ここで入社できれば商品開発から関わることができ、より一層やりがいを感じられると思ったんです。未経験者を募集していたことも運が良かったと思います。
ECとしての業務と、一人で事業部を担う悩み
ーー ロックスタに入社してから、どのような業務を担当していますか?
商品開発から販売までの一連の業務を担当しています。商品企画を行い、業者と連携して製造を進めます。製品が完成した後は広告運用や販売戦略の改修、さらには物流の手配など販売プロセス全体を管理しています。入社時は先輩と運用していましたが、その先輩が退職後、一人で全てのプロセスを担うことになりました。一人と言っても外部コンサルタントと契約しているので、技術的な面ではアドバイスをもらっています。
ーー 一人で事業部を担うことによる悩みや課題は何ですか?
一番の悩みは、ステップアップの道筋が見えにくいことです。以前は先輩のアドバイスを受けながら自分の目標を設定できていましたが、今は次のステップがはっきりしないことが多くあります。そういうときに誰に相談すれば良いのか、自分の判断が正しいのか不安になります。
ーー その課題をどう克服しているのでしょうか。
仕事の進め方や管理方法については他事業部の社員にアドバイスをもらうこともあります。ロックスタでは事業部関係なくコミュニケーションが取れるので、とても助かっています。技術的な部分では外部コンサルタントに相談をしています。ただ頼り切ることはできないので、やっぱり自分自身のスキルを上げていくしかないですね。
大切なのは、自分がやりたいと思ったことにチャレンジすること
ーー 今後の目標を教えてください。
まずは、商品開発から販売までの全プロセスを一人でしっかり遂行できるようになることが目標です。将来的には、売上を確実に作れるようなスキルを身に付けたいと考えています。例えば将来独立する道を選んだとしても、成功できるくらいの能力は身につけたいです。今はロックスタで経験を積み、成長していきたいと思っています。
ーー 最後に、異業種からの転職を考えている方に向けてアドバイスをお願いします。
異業種から新しい業界に挑戦するのは、とても勇気がいることだと思います。ですがあまり深く考え過ぎず、まずは一歩踏み出してみることが大切です。最初はうまくいかなくても、僕のように二度の転職を経験する中で、自分の適性やスキルを再発見できるかもしれません。
選んだ仕事が自分に合うかどうかは実際にやってみないとわかりませんし、合わなかったとしても次の道を探せばいいんです。大切なのは、自分がやりたいと思ったことにチャレンジすること。自分の可能性を信じて、新しいことに挑戦してみてください。
美容師としてのキャリアがありながら、異業種への転職を成功させたマサキさん。市場のニーズを汲み取り新しい商品を次々と開発していくECのポジションは、美容師として一人ひとりと向き合ってきた姿に通づるものがあるのかもしれません。自分自身の人生に真摯に向き合い、新しいことに恐れず挑戦する姿には多くの学びがあると感じました。(広報担当記)